【徹底解説】仮想通貨 Stablecoin – ステーブルコインとは?仕組みから将来性まで徹底解説

 

こんにちは。DW3です。

今回は、仮想通貨の地位向上に大きく寄与する可能性を秘めたプロジェクトである「Stablecoin(ステーブルコイン)」について解説します。

Stablecoin(ステーブルコイン)とは価格が安定するように設計されている暗号資産(仮想通貨)のことです。 

Bitcoin(ビットコイン)やEthereum(イーサリアム)などのように価格が大きく上下する仮想通貨とは違い、法定通貨などの価値と連動しています。 

ではどのような点が仮想通貨の地位向上に貢献するのでしょうか。

Stablecoin(ステーブルコイン)の仕組みや種類、また将来性について解説していきます。

 

この記事について

  • Stablecoin(ステーブルコイン)の概要が分かります。
  • Stablecoin(ステーブルコイン)の仕組みが分かります。
  • Stablecoin(ステーブルコイン)の将来性について理解できます。

こんな方は必ず読んでください

  • Stablecoin(ステーブルコイン)について興味がある方。
  • Stablecoin(ステーブルコイン)銘柄の購入を考えている方。
  • Stablecoin(ステーブルコイン)の将来性が知りたい方。

この記事の信頼性

  • Stablecoin(ステーブルコイン)についての豊富な文献(英文)を調査しまとめました。
  • 投資対象としての仮想通貨だけではなく、テクノロジーとしてのブロックチェーンを研究している筆者による調査レポートです。
  • ブロックチェーン専門家の第三者的視点を交え、記事の信憑性を確認しています。

 

それでは解説していきます。

 

Stablecoin(ステーブルコイン)とは

Stablecoin(ステーブルコイン)とは、価格が安定するように設計されている暗号資産(仮想通貨)のことです。 

多くのStablecoin(ステーブルコイン)は、法定通貨や商品価格などの安定的な資産と連動することで、価格の変動を小さくしています。 

一方で、Stablecoin(ステーブルコイン)ではない仮想通貨は、ニュースや投機などの要因により価格が大きく変動します。 

仮想通貨は世界中どこにでも送金できるなどのメリットがありますが、価格変動が大きいため、実用性の面で課題があります。 

そのため、価格の変動が小さくなるように設計されたStablecoin(ステーブルコイン)は、既存の仮想通貨の実用性を高める手段として注目されています。 


実際に、2023年6月に施行された「改正資金決済法」において、法定通貨の価値と連動した価格で発行され、発行価格と同額で償還を約するStablecoin(ステーブルコイン)はデジタルマネー(送金・決済手段)として定める、とされました。

金融庁 事務局説明資料  https://www.fsa.go.jp/singi/digital/siryou/20220606/jimukyoku.pdf

Stablecoin(ステーブルコイン)は、今後電子決済手段としての利用拡大が見込まれる暗号資産(仮想通貨)と言えます。

 

Stablecoin(ステーブルコイン)の仕組み

Stablecoin(ステーブルコイン)は価格が安定するように設計された仮想通貨ですが、一体どのような仕組みなのでしょうか。
 

Stablecoin(ステーブルコイン)の種類は以下の4つに分けられ、銘柄によっても細かく仕組みは変わります。 

  • 法定通貨担保型
  • 暗号資産担保型
  • コモディティ担保型
  • 無担保型

法定通貨担保型

法定通貨担保型は、円、ドル、ユーロなど法定通貨を担保として価格を固定するStablecoin(ステーブルコイン)です。 

Stablecoin(ステーブルコイン)と同量同価値以上の法定通貨を保有することで、Stablecoin(ステーブルコイン)の価値を保証しています。 

直接法定通貨と価格を固定しているので安定しますが、中央集権的なためカウンターパーティリスク(発行体が破綻して損失するリスク)などの問題もあります。 

法定通貨担保型は他の3種類と比較してプロジェクトの数が多く、代表的な銘柄には以下があります。 

  • Tether (USDT) 
  • JPYCoin(JPYC) 
  • EURS(EURS) 

暗号資産担保型

暗号資産担保型はその名の通り、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産を担保とするStablecoin(ステーブルコイン)です。 

法定通貨と比較して担保する資産の価格変動が大きいため、担保する仮想通貨の量を増やすといった工夫がされています。 

暗号資産を担保としているため、透明性が高く、カウンターパーティリスクが低いという利点があります。 

一方で、価格の維持が難しく担保が多めに必要、スマートコントラクトのバグなどリスクもあります。

暗号資産担保型の代表的な銘柄には以下があります。

  • Dai(DAI)
  • sUSD(SUSD)

コモディティ担保型

コモディティ担保型は、金や原油などの現物の商品を担保とするStablecoin(ステーブルコイン)です。 

仕組みは法定通貨型と同じで、現物の商品を担保して価格を連動させます。 

現物はそれ自体に価値がありますが、現物そのものを小さくしたり、別の場所へ運んだりするのは得意ではありません。 

ですが、仮想通貨であれば簡単に取引でき、少量から購入することも可能です。 

コモディティ担保型のStablecoin(ステーブルコイン)は、現物の価格と連動する性質を持ちながら、小さくできない、持ち運びしにくいなどデメリットの部分を補強できるコインであると言えるでしょう。 

コモディティ担保型には以下のような銘柄があります。 

  • Tether Gold (XAUT) 
  • ジパングコイン(ZPG) 
  • Paxos Gold(PAXG) 

無担保型

無担保型は、シニョレッジ・シェア型、アルゴリズム型などとも呼ばれ、担保を必要とせずアルゴリズムによって価格を安定させるStablecoin(ステーブルコイン)です。 

簡単に説明するとStablecoin(ステーブルコイン)の価格が上がれば供給を増やし、価格が下がれば供給を減らすことでバランスを取る仕組みです。 

担保が必要ないので中央集権的なリスクがないことや、ブロックチェーン上で発行されるため透明性が高いなどのメリットがあります。 

その反面、プログラムに脆弱性があるリスクや、価格維持が難しいなどデメリットもあります。 

無担保型には以下のような銘柄があります。 

  • TerraUST(現:USTC) 
  • Neutrino USD(USDN)
  • Ampleforth  (AMPL) 


Terraショックとは? 

無担保型ステーブルコインは、プログラムのリスクや価格維持が難しいといった面があると解説しました。 

例として、2022年5月にTerraプロジェクトの無担保型ステーブルコインUSTとガバナンストークンのLUNAが暴落した事例があります。 

LUNAとUSTの需要と供給をアルゴリズムで調整して、1USTを1ドルと同じ価値にする仕組みです。 

要因にはさまざまな意見や噂がありますが、USTの価格が下がったことから仕組みが破綻し、USTの価格はLUNAと共に暴落しました。 

結果、市場から約6兆円の資金が流出し、LUNAとUSTを保有していた人々に大きな損失をもたらしました。 

他にも仮想通貨全体の市場価値や無担保型ステーブルコインに不信感を持つ要因となるなど大きな影響を与えています。 

Stablecoin(ステーブルコイン)銘柄の時価総額ランキング トップ5

ここからは、5つのStablecoin(ステーブルコイン)銘柄を時価総額ランキング順に紹介、各銘柄の仕組みについて解説します。 

ステーブルコインは価格が安定しており、時価総額が大きいほど市場で広く使用されていることを表すため、順位の高い銘柄は信頼性が高いコインであると言えるでしょう。 

2023年7月時点でのランキングは以下の通りです。

 ⒈ Tether (USDT) 
 ⒉ USD Coin(USDC) 
 ⒊ Dai(DAI) 
 ⒋ Binance USD(BUSD) 
 ⒌ TrueUSD(TUSD) 


各コインについて詳しく説明します。

1. Tether (USDT) 

出典 Tether

Tether(USDT)は1Tether=1米ドルと同じ価値があるStablecoin(ステーブルコイン)です。 

Theter社は担保にしている資産の存在への疑念から訴訟問題が起きましたが、2021年2月に和解が成立しました。 

2023年7月現在では、公式ホームページにて資産の保有状況を毎日公開しています。 

ちなみに「何かにつながれている」という意味を英語で「Tether(繋ぐ)」と表します。 

名称Tether
シンボルUSDT
発行体Tether社
時価総額約11兆6439億612万3975円
暗号資産全体での順位3位
種類法定通貨担保型
2023年7月時点

2. USD Coin(USDC)

出典 Centre

Circle、Coinbaseなどの共同事業体であるCentre社が発行するStablecoin(ステーブルコイン)です。 

Theterに次ぐ時価総額であるステーブルコインで、USD Coinも1USDC=1米ドルと同じ価値を持ちます。 

大手の会計事務所であるGrant Thornton LLPによるレポートを毎月公開しているため、透明性が高いのが特徴です。

名称USD Coin
シンボルUSDC
発行体Centre社
時価総額約3兆8196億6037万2950円
暗号資産全体での順位5位
種類法定通貨担保型
2023年7月時点

3. Dai(DAI)

出典 MakerDAO

Dai(DAI)は、Stablecoin(ステーブルコイン)の一種で仮想通貨を担保にして発行されます。 

このコインはMakerDAOというDeFiプロジェクトが発行しており、1DAIは1ドルと同じ価値があります。 

DAIを発行するには、発行するDAIよりも多くの仮想通貨を預ける必要があります。 

これは仮想通貨の価格変動が大きいためです。 

もし担保の仮想通貨の価値が下がって、最低担保率を下回ったままの場合は強制的に売却されます。 

以上の仕組みにより、仮想通貨の激しいボラティリティでもDAIの価値を維持できるということです。 

名称Dai
シンボルDAI
発行体MakerDAO
時価総額約5993億4133万6234円
暗号資産全体での順位16位
種類暗号資産担保型
2023年7月時点

4. Binance USD(BUSD)

出典 BinanceUSD

Binance USD(BUSD)は、大手仮想通貨取引所のBinanceとPAXG(ゴールドと連動するコイン)を発行しているPaxos社が提携して発行しているStablecoin(ステーブルコイン)です。 

米ドル価格と連動するステーブルコインで、Binanceの利用時に手数料が安くなるなど優遇される特徴があります。 

監査会社Withumによる監査とレポート公開がされているので透明性が高く、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)による規制によって、ユーザー保護がされています。 

名称Binance USD
シンボルBUSD
発行体Paxos社
時価総額約5578億4701万4808円
暗号資産全体での順位20位
種類法定通貨担保型
2023年7月時点

5. TrueUSD(TUSD)

出典 TrueUSD

TrueUSD(TUSD)は、TrustToken社が発行する米ドルと同じ価値を持つStablecoin(ステーブルコイン)です。 

ユーザーは、信託機関に米ドルを入出金することでTUSDと交換できます。 

2022年7月に、ドミニカ国の国家デジタル通貨として選ばれました。 

名称TrueUSD
シンボルTUSD
発行体TrustToken社
時価総額約4059億5989万6971円
暗号資産全体での順位26位
種類暗号資産担保型
2023年7月時点

 

Stablecoin(ステーブルコイン)のメリット 3選

ここまで、ステーブルコインの仕組みを解説してきましたが、Stablecoin(ステーブルコイン)のメリットとは一体どのようなものがあるのでしょうか? 

以下の3つについて解説します。 

  • 価格が安定している
  • 海外へ低コストで送金できる
  • ステーキングなど運用サービスで利回りを得られる

価格が安定している

Stablecoin(ステーブルコイン)は価格が安定しているのが最大のメリットです。 

法定通貨や現物、価格を固定する仕組みなどによって仮想通貨市場の需給や信用に左右されにくく、価格変動が小さくなります。 

例えば、ステーブルコインのTetherは1ドルと同じ価値を持つコインですが、2023年2月時点の1年の変動幅は約0.05ドルです。 

変動幅が少ないため、価格変動の大きい仮想通貨を持つよりも心理的に安心できる上に、リスクヘッジへの利用や、分散投資のポートフォリオの一部にできます。 

海外へ低コストで送金できる

仮想通貨全般に言えることですが、Stablecoin(ステーブルコイン)はブロックチェーン技術を利用しているため、低コストで送金が可能です。 

ブロックチェーンは台帳を分散的に管理しているシステムで、中央機関や仲介者を必要としないので、送金手数料や為替手数料を削減できます。 

例えば、オンラインの国際送金サービスを使って20万円をアメリカに送金するとします。 

その場合費用は約1,600円かかり、日数は2日程必要です。 

一方でステーブルコインは利用するネットワークや状況によって手数料と日数は変わりますが、0に近いネットワーク手数料で数分の内に送金可能です。 

ステーキングなど運用サービスで利回りを得られる

Stablecoin(ステーブルコイン)は、ステーキングなど金融サービスを利用して運用することで利回りを得られます。 

例えば、仮想通貨取引所のBybitでステーキングサービスを利用すれば、年利5.5%の利回りを得られます。 

ステーブルコインは価格が安定しているため、ビットコインのように価格変動を利用して大きく儲けることはできませんが、取引所のサービスを利用すれば利回りを得ることが可能です。 

ただし、仮想通貨の投資にはさまざまなリスクがあるので、利用には十分に注意が必要です。 

Stablecoin(ステーブルコイン)の将来性と課題

Stablecoin(ステーブルコイン)は利便性の高いコインですが、法や規制が整っておらず問題視されることもあります。 

それでは、ステーブルコインは将来どうなっていくのでしょうか。 以下の2つについて解説します。

  • 「改正資金決済法」によりステーブルコインが規制される
  • 海外ステーブルコインの国内流通が解禁される

「改正資金決済法」によりステーブルコインが規制される

日本では、2022年6月3日に担保型ステーブルコインを規制する「改正資金決済法」が成立しました。 

「改正資金決済法」の目的はマネーロンダリング防止と投資家保護です。 

ステーブルコインの「発行者」と「仲介者」の役割が明確に分けられ、以下のようにルールが定められます。 

  • 「発行者」は銀行、資金移動業者、信託会社に限定 
  • 「仲介者」は登録制となり、厳しいマネーロンダリングへの対策が必用 

ドルと連動していたステーブルコインの「TerraUST(現:USTC)」が暴落したこともあり、アルゴリズム型(無担保型)ステーブルコインの取り扱いや規制整備などについても今後課題となるでしょう。 

海外ステーブルコインの国内流通が解禁される 

日本の金融庁は海外発行のステーブルコインについて、改正資金決済法の実施と併せて日本国内での流通を解禁する計画であると報じられました。 

海外発行のステーブルコインについては、以下のようにルールを設けることを提案しています 

  • 国内の流通業者に資産保全を義務付け 
  • 送金上限額を1回あたり100万円に限定 

マネーロンダリング対策には、ステーブルコインの流通業者に取引情報の記録を求めることも盛り込まれています。 

海外発行のステーブルコイン(USDTやUSDCなど)が国内で取引できるようになれば、Web3サービスを利用しやすくなるのでしょう。 



最後に

最後までお読みいただきありがとうございました。

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