【徹底解説】仮想通貨取引所「FTX」はなぜ破綻した?理由・原因・経緯をわかりやすく解説

 

こんにちは。DW3です。

世界2番手の大手仮想通貨取引所FTXが突如として破綻しました。 

仮想通貨価格の大幅な下落、ユーザーの資金引き出しの困難、そして広告に登場していた著名人までが巻き込まれる集団訴訟へと発展しています。 

一体、FTXはどのような経緯を辿り、この危機に至ったのでしょうか? 

そして、この巨大な破綻が仮想通貨業界にどのような影響をもたらすのか。 

本記事では、FTX破綻の原因や経緯、影響などについて詳しく解説していきます。 

 

この記事について

  • 仮想通貨取引所 FTXの概要を理解できます。
  • FTXはなぜ破綻したのかが分かります。
  • FTX破綻の影響について理解できます。

こんな方は必ず読んでください

  • 仮想通貨取引所 FTXについて詳しく知りたい方。
  • FTXの破綻を聞いたことはあるが、イマイチ理解できていない方。
  • FTX破綻の影響について知りたい方。

この記事の信頼性

  • 日本、海外の豊富な文献を調査し要点をまとめました。
  • 投資対象としての仮想通貨だけではなく、テクノロジーとしてのブロックチェーンを研究している筆者による調査レポートです。
  • ブロックチェーン専門家の第三者的視点を交え、記事の信憑性を確認しています。

それでは解説していきます。

 

「FTX」とはどんな取引所か? 

FTX Trading Ltd.(FTX)は、一時期仮想通貨取引所として、また仮想通貨ヘッジファンドとしてその名を馳せていました。 

しかし、2022年11月に経営破綻し、顧客の資産の出金ができない状況にあります。 

多くのトレーダーや投資家から支持を受けていたFTXですが、華々しい軌跡の裏で一体何が起こっていたのでしょうか。 

FTXについて 

FTXは2019年にサム・バンクマン=フリード氏によって設立された仮想通貨取引所です。 

一時は100万人以上のユーザーを抱え、取引高で世界2位に躍り出るなど、急速な成長を遂げました。 

バハマに本社を構え、パーペチュアル取引など多様な金融商品や多くの暗号資産の銘柄を提供。 

2021年には、売上が10億2,000万ドル(約1,500億円)に達し、2022年時点での企業価値は3.7兆円にも上りました。 

2022年に日本市場にも参入し、FTX Japan株式会社を設立しましたが、親会社であるFTXは同年11月に経営破綻を発表しています。 

サム・バンクマン=フリード氏について 

サム・バンクマン=フリード(Samuel Benjamin Bankman-Fried)氏、または“SBF”として広く知られる彼は、天才的な仮想通貨トレーダーとして名を馳せた人物です。 

彼はFTXとAlameda Research(アラメダ・リサーチ)の創設者兼CEOであり、一時はビリオネア(10億ドル以上の資産を持つ人物)としても知られていました。 

FTXの危機と破綻 

2022年11月、FTXは深刻な危機に直面します。 

FTXが発行する独自の仮想通貨「FTT」が急落し、サム・バンクマン=フリード氏はアラメダ・リサーチの業務縮小を発表。 

さらにサム・バンクマン=フリード氏はFTXのCEOの座を退き、連邦倒産法第11章の適用を申請しました。 

その後サム・バンクマン=フリード氏は詐欺罪で逮捕され、FTXは顧客資金の不正な流用と分別管理の不在が明らかになりました。 

2023年6月の報道では、87億ドル(約13兆円)の資金不足が発生していることが判明しています。 

FTX破綻の理由・原因は? 

FTXの破綻は、仮想通貨業界に衝撃をもたらしました。 

多くの投資家とユーザーを驚かせたこの出来事の背後には、どのような要因があったのでしょうか。 

アラメダ・リサーチの財務状況が明るみになった

FTXの破綻の発端は、Alameda Research(アラメダ・リサーチ)がFTXのトークン(FTT)を大量に保有していたことが報じられたことでした。 

2022年6月時点のバランスシートでFTTトークンを始めとした流動性が低い資産の多くを「資産」に計上していると発表し、財務状況に脆弱性があるのではないかと市場に不安が流れました。 

この報道が引き金となり、FTTの価格は急速に下落し、仮想通貨市場は大きな混乱へとつながります。 

仮想通貨取引所「Binance(バイナンス)」の動きも影響を与えた 

2022年11月7日に、Binance(バイナンス)が保有しているFTTを全て売却すると発表したことも大きな影響を与えています。 

この発表によりFTTの価格急落を一層加速させ、FTXに対する信用不安などから、いわゆる取り付け騒ぎを引き起こしましたが、FTXはユーザーからの出金要求に応えられず、出金を一時停止しました。 

以上の状況のFTXに対しバイナンスは一時、FTXの買収を検討しましたが、内部の実態を確認した後、買収案を撤回しています。 

FTXの破綻の経緯     

FTXの破綻は暗号資産業界に衝撃をもたらしました。 

一つの報道から始まり、他の大手交換業者の動向、そして最終的な経営破綻へと繋がる一連の出来事は、多くの顧客やパートナー企業、さらには広告に登場した著名人までを巻き込む事態となりました。 

以下の表では、FTX破綻に至るまでの主な経緯を時系列で簡潔にまとめています。 

11月2日 CoinDesk(コインデスク)からアラメダ・リサーチの資産状況についての記事が投稿された 
資産状況は2022年6月30日時点で、146億ドルの資産を保有し、その多くはFTTトークンだった。 
11月6日 アラメダ・リサーチ CEOが、出回っている情報とは別に、100億ドル以上の資産があるとX(旧Twitter)に投稿 
11月7日0:47am バイナンスのCEO、Changpeng Zhao(チャンポン・ジャオ / CZ)氏が、所有するFTTを清算するとX(旧Twitter)に投稿
11月7日 1:38pmFTXのCEO、サム・バンクマン=フリード氏が、顧客資産を十分にカバーできる資産を10億以上保有しており、顧客資産を投資に使うことはなく、監査も受けているとX(旧Twitter)に投稿
11月8日FTXの出金申請が停滞
11月9日FTXが出金停止を告知 
FTTトークンが暴落、前日比86%安 
FTXの財務・経営状況などを調査し問題が無いことを条件にバイナンスがFTX買収に合意 
11月10日調査の結果、バイナンスはFTX買収の意向を撤回 
11月11日FTXが破産手続きの開始を発表 
サム・バンクマン=フリード氏はFTXのCEOを辞任

FTX破綻の影響

FTXの衝撃的な破綻は、多岐にわたる債権者を巻き込む事態となりました。 

裁判所に提出された文書によれば、上位50位の大口債権者の債権総額は約31億ドル(4,400億円相当)に上り、最大の債権者の債権額は2億2,600万ドル(318億円相当)であることが明らかになりました。 

さらに、債権者リストには、アマゾンやグーグルなどのテック大手から、各国政府や銀行に至るまで、約7500の債権者がリストされています。 

仮想通貨価格への影響  

FTXの破綻は、仮想通貨市場全体の信用不安を高めました。 

FTXが独自に発行したトークン「FTT」だけでなく、他の主要な仮想通貨にも大きな影響を与えています。 

ここでは、その影響を受けた主な仮想通貨とその動きについて解説します。 

▪️ FTTの急落

出典:FTX Token(FTT)価格・チャート・時価総額 | CoinMarketCap 

FTXが独自に発行したトークン「FTT」は、バイナンスCEO、チャンポン・ジャオ氏が保有しているFTTを全て売却すると発表した11月6日から価格が急落しました。 

バイナンスがFTX買収の方針を撤回した11月9日には、価格がさらに大きく下落し、1〜2ドル台での推移が続いています。 

▪️ ソラナ(SOL)の価格下落

出典:Solana(SOL)価格・チャート・時価総額 | CoinMarketCap 

FTXの破綻は、仮想通貨市場における多くのアセットに影響を与えましたが、特に注目されるのが「ソラナ(SOL)」です。 

2022年11月6日に約36ドルだったSOLの価格は、同年11月10日には約14ドルまで急落しています。 

FTXとアラメダ・リサーチは、非営利組織solana foundation(ソラナ財団)から大量のSOLを購入しソラナを支援。 

また、アラメダ・リサーチはSOLをsolana labs(ソラナ・ラボズ)からも購入していました。 

FTXとアラメダ・リサーチの経営危機が明るみに出たことで、SOLの価格に影響を与えて急落を引き起こしています。 

▪️ ビットコインの価格変動

出典:画像:ビットコイン(BTC)価格・チャート・時価総額 | CoinMarketCap 

ビットコインもまた、FTXの動向に影響を受け、価格が大きく動きました。 

11月10日には一時15,000ドル台にまで下落し、その後も価格は2023年の1月まで低い水準です。 

仮想通貨関連企業の影響 

FTXの突如とした破綻は、仮想通貨業界に大きな動揺をもたらしています。 多くの企業がこの影響を受け、新たな課題と向き合うこととなりました。 

いくつかの例を紹介します。

▪️ 仮想通貨取引所とレンディングプラットフォームの危機 

仮想通貨貸付けサービスGenesis Tradingは、FTXに預けていた1億7,500万ドル(約231億円)を失っており、2023年10月時点ではサービスの制限をせざるを得ない状況です。 

一方で、米国の仮想通貨取引所Geminiはブロックチェーン情報企業ナンセンによると、24時間で資金の引き出しによって約680億円(4億8500万ドル)の流出を記録。 

他の大手取引所であるバイナンス、コインベース、クーコインでも大規模な資金の引き出しが確認されています。 

市場の不安を和らげるため、バイナンスのCEO、チャンポン・ジャオ氏をはじめとするいくつかの取引所のトップは、信頼を回復するために取引所が保有残高を公表する「プルーフ・オブ・リザーブ」を導入するようになりました。 

▪️ 連鎖的に破綻したブロックファイ 

2022年11月28日、米国の仮想通貨貸し付け企業BlockFi(ブロックファイ)は、経営危機を迎え、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請しました。 

FTX破綻前の2022年6月に、同業他社セルシウス・ネットワークが仮想通貨市場の下落を受けて顧客からの資産引き出しを停止。 

この動きがブロックファイにも信用不安をもたらし、FTXが金融的な支援を行う事態に至った経緯が背景にあります。 

FTXの破綻がさらなる打撃となり、破綻に至りました。 

▪️ シルバーゲート銀行への影響 

米国のシルバーゲート銀行は、2013年から仮想通貨事業に特化した銀行です。 

その結果、総資産は2017年の約1,500億円から2021年末には約2.4兆円へと急増。 

しかし、その急速な成長と複雑化に、銀行のコーポレート・ガバナンスやリスク管理能力が追いつかない状況が生じていました。 

さらに、仮想通貨事業に集中していたシルバーゲート銀行は、テラエコシステムの崩壊や、FTX破綻に影響を受けます。 

シルバーゲート銀行はFTX破綻の同月に多額の預金流出を経験し、流動性危機に陥った後に、2023年3月8日に銀行業務を終了し、任意清算に踏み切りました。 

日本への影響・対応  

FTX Japanは、日本の仮想通貨取引所Liquid(リキッド)の買収を経て設立され、日本の厳格な規制の下で運営されていました。 

FTXの危機が表面化するとFTX Japanに対し金融庁は、2022年11月10日に行政処分を実施。 

日本の仮想通貨への規制は世界でも厳しい基準とされ、過去のマウントゴックスやコインチェックの事件から学んだ教訓が反映されています。 

FTX破綻時においても、FTX Japanでは顧客資産の分別管理が行われており、資産の流出は確認されていないとされています。

ユーザーの資産は返還される?    

FTXに預けている資産は返還されるのか、ユーザーにとって重要な疑問です。 

サービスの現状や返還対象外となっているケースについて解説します。 

FTX Japanの対応・資産返還の現状  

FTXの破綻とサービス停止を受け、FTX Japanはユーザーに対して資産返還に取り組んでいます。 

2023年2月21日正午より、法定通貨と暗号資産の一部出金・出庫サービスがLiquid Japanプラットフォームで再開されました。 

ただし、FTX Japan口座を利用しているユーザーは、口座残高の確認と資産の移管手続きを行う必要があります。 

また、FTX Japanは出庫状況や暗号資産の管理状況を公式ホームページで公開しています。 

返還が難しいケース 

海外のFTXやモバイルアプリ「FTX App」を利用していたユーザーは資産の返還が難しい状況にあります。 

FTXが日本市場に参入し、FTX Japanを立ち上げた際、日本人ユーザーの扱いを一本化しましたが、アプリの運営主体がFTX子会社の「Blockfolio(ブロックフォリオ)」であったため、一部のアカウントはFTX Japanの管理下に含まれませんでした。 

ブロックフォリオの利用者情報は、海外のFTXとブロックフォリオが把握しており、FTX Japanはこれらのユーザーに対する情報提供ができないと主張しています。 

FTX Japanは、本人確認と審査を経た口座の資産のみを返還対象としている点や、ユーザー情報が海外で扱われていることから、一部ユーザーの資産返還が複雑な状況となっています。 

最後に

以上、仮想通貨取引所「FTX」はなぜ破綻した?について解説してきました。

FTXの破綻は暗号資産業界でかなり大規模なものでした。 

各国政府や銀行に至るまで数多くの債権者がリストされ、ソラナ(SOL)やビットコイン(BTC)といった仮想通貨の価格にも大きな影響を及ぼしました。

ぜひ本記事をきっかけに、知識を深めて仮想通貨の運用に活かしていただけたら幸いです。

 

本記事を執筆しているKICK ZA ISSUE株式会社では、日本初トークンが貯まる人材マッチングプラットフォームである「コンサルデータバンク」を運営しています。

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